エリザベス様式は、直線の骨組みをあらわしにした、
実用を重んじるイギリス・ルネサンス。
16世紀、エリザベス1世の時代に広まった様式。柱や梁を外部に露出させたデザインが特徴です。
様式の典型。直線的な構成で、骨組みをあらわしにした壁面が並ぶ
このデザインについて
エリザベス様式とは、16世紀後期、イギリスのエリザベスⅠ世時代に普及した様式です。伝統的なゴシック様式を受け継いでいますが、イギリス・ルネサンスの初期の建築ともいわれています。中世のスタイルにイタリアなどのルネサンス様式を加え、直線的で実用性を重視したデザインとなっています。
エリザベス様式は、全体的に直線的なデザインが特徴です。急勾配の切妻屋根で中央に高い壷飾りを施した煙突があり、袖棟と十字交叉します。柱や梁、筋交いなどを外部に露出し、その間の壁面を煉瓦、漆喰で埋めるハーフティンバー構造によって、構造体そのものがデザインの一部になっています。また、チューダー・アーチと呼ばれる幅が広く平たい尖頭アーチも特徴的です。
資料:アメリカン・ハウス・スタイル/発行:住宅生産性研究会/筆者:JOHN MILLNES BAKER, A.I.A/訳者:戸谷英世
エリザベス様式のディテール
外観の印象は、決まったいくつかのエレメントの組み合わせでできています。
直線的な構成
全体的に直線でまとめられたデザイン。中世のスタイルにルネサンス様式を加えながら、曲線を抑えて実用性を優先しています。
ハーフティンバー構造
柱や梁、筋交いなどを外部に露出し、そのあいだの壁面を煉瓦や漆喰で埋めます。構造体そのものが、そのまま外観のデザインになります。
急勾配の切妻屋根
急勾配の切妻屋根が、袖棟と十字に交叉します。屋根の稜線が交わる点が、正面の構成の中心になります。
壷飾りの煙突
中央に、高い壷飾りを施した煙突を立てます。直線でまとめた外観のなかで、ここだけが装飾を許された場所です。
チューダー・アーチ
幅が広く平たい尖頭アーチ、いわゆるチューダー・アーチを用います。同じイギリスのチューダー様式と共通する要素です。
関連デザイン
VIEW ALLこのデザインが好きな方には、こちらもおすすめです。