クイーン・アン様式は、不規則な輪郭に
装飾を重ねてつくる華やかな外観。
アン女王の時代に生まれた様式をもとに、外観へ多彩な装飾を施したデザインです。
様式の典型。不規則な輪郭に八角の塔棟とベランダが取り付く
このデザインについて
クイーン・アン様式とは、18世紀前期のアン女王の時代にイギリスで生まれた様式を起源としています。イギリスのクイーン・アン様式は、比較的地味で伝統的な様式に忠実なデザインでしたが、アメリカではイギリス様式を踏襲しながらも、華麗なデザインや装飾を誇大に強調することによって、伝統様式が分かりやすく表現され、多くの人に受け入れられるようになりました。
クイーン・アン様式は、全体的に家の形や外観が不規則なデザインになっています。屋根伏図は教会建築の屋根のように十字を切り、寄棟屋根の手棟に8角形の塔棟やガゼボ(あずまや)と、玄関ポーチ、連続したベランダが配置されています。また、化粧方杖や軒飾り、ベイ・ウィンドウ(台形に張り出した出窓)が多用されています。また、上下に開放できるダブルハング・ウィンドウが中心で、外壁には下見板やシングル材が利用され、窓周囲に額縁が廻されています。
資料:アメリカン・ハウス・スタイル/発行:住宅生産性研究会/筆者:JOHN MILLNES BAKER, A.I.A/訳者:戸谷英世
クイーン・アン様式のディテール
外観の印象は、決まったいくつかのエレメントの組み合わせでできています。
不規則な外観形状
家の形も外観も、意図的に不規則につくられます。整った対称形を避けることが、この様式の華やかさの土台になっています。
十字を切る屋根
屋根伏図は、教会建築の屋根のように十字を切ります。複数の棟が交わることで、どの方向から見ても違う輪郭が現れます。
八角形の塔棟とガゼボ
寄棟屋根の手棟に、8角形の塔棟やガゼボ(あずまや)を配置します。住まいの一部でありながら、独立した小さな建物のように見えます。
玄関ポーチと連続ベランダ
玄関ポーチから連続したベランダが外周に回ります。屋内と屋外のあいだに、もう一段の居場所が生まれます。
化粧方杖とベイ・ウィンドウ
化粧方杖や軒飾り、ベイ・ウィンドウ(台形に張り出した出窓)を多用します。外壁は下見板やシングル材で、窓の周囲には額縁を廻します。
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