スパニッシュ・ミッション様式は、赤い瓦と
バロック風の切妻壁でつくる南西部の顔。
スペインからアメリカへ伝えられた様式。バロック風の切妻壁が印象的です。
様式の典型。緩勾配の寄棟屋根に、バロック風の切妻壁が立ち上がる
このデザインについて
スパニッシュ・ミッション様式は、スペイン南部アンダルシア地方で発祥した建築といわれています。この様式はスペイン人によってアメリカに最も早く伝えられたコロニアル様式のひとつで、アメリカ先住民族の建築様式を取り入れ独自の発展を遂げました。鉄道の駅舎などに採用されたことが契機となって一挙に全米に広がり、アメリカ南西部を中心に高い人気を集めています。
スパニッシュ・ミッション様式は、緩い勾配の寄棟屋根で庇が張り出しているところが特徴です。教会建築に取り入れられるバロック風の切妻壁や、赤い屋根瓦と垂木の端を露出させています。外観はシンメトリー(左右対称)を原則とし、中央部分にペディメントを施したポーチコがあります。ペディメントはパラペット形のバロック風切妻壁。ダブルハング・ウィンドウが一対で左右対称に取り付けられます。玄関扉の側には採光用側窓があります。
資料:アメリカン・ハウス・スタイル/発行:住宅生産性研究会/筆者:JOHN MILLNES BAKER, A.I.A/訳者:戸谷英世
スパニッシュ・ミッション様式のディテール
外観の印象は、決まったいくつかのエレメントの組み合わせでできています。
緩勾配の寄棟屋根
勾配のゆるい寄棟屋根で、庇が大きく張り出します。強い日差しを受ける南西部の気候に合わせた、深い影をつくる構成です。
バロック風の切妻壁
教会建築に取り入れられたバロック風の切妻壁を、正面に立ち上げます。パラペット形の曲線的な輪郭が、この様式のもっとも強い目印です。
赤い屋根瓦と露出した垂木
屋根は赤い瓦で葺き、軒先では垂木の端をそのまま外に見せます。素材と構造を隠さないことが、質感のある外観につながります。
中央のポーチコ
外観はシンメトリーを原則とし、中央部分にペディメントを施したポーチコを設けます。ペディメント自体がバロック風の切妻壁になっています。
一対のダブルハング窓
ダブルハング・ウィンドウを一対にして、左右対称に取り付けます。玄関扉の側には採光用の側窓を添えます。
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